大洞印刷株式会社様の声
作業現場において、働く人の安全さや快適さを確保するための作業帽子やユニフォームの選択は非常に重要となります。
また、品質対策のためにも作業帽子の活用は有効となります。
今回は、作業現場で日々働く従業員の方の声に耳を傾けながら、作業帽子を導入された企業様のお声をお届けいたします。
今回インタビューにご協力いただきましたのは、大洞印刷株式会社様です。
岐阜県に本社工場を構えていらっしゃる印刷会社様となります。
従業員の方の快適さ、そして毛髪落下防止などの品質対策も重視し、ジュトクと共に新しい作業帽子の開発にご協力いたただきました。
ジュトクの作業帽子を導入後、どのような変化があったのでしょうか?
導入の背景から使用後の効果まで、具体的なエピソードを伺いました。
(このインタビューは2024年11月に行いました)
目次:
1.大洞印刷株式会社様のご紹介
2.作業現場での課題感、そしてジュトクと共に新商品開発へ
3.新たな作業帽子導入後の感想
4.他社さまへのアドバイス
5.今後ジュトクに期待すること
6.まとめ
1.大洞印刷株式会社様のご紹介
大洞印刷株式会社様は岐阜県に本社工場を構えていらっしゃいます。80年を越える印刷事業の経験、独自の特殊印刷技術、ECで培われたIT・Webマーケティングの知見を駆使され、印刷会社を超えた革新的な「プリント・サービス・プラットフォーマー」として事業を行っていらっしゃいます。
ジュトクでは、何度も大洞印刷株式会社様の本社工場にお伺いしておりますが、自然豊かな環境の中、大きなガラス面が目を引く美しいフォルムが目を引きつけます。
工場内部も整理整頓されたレイアウトになっていて、従業員の方にとって働きやすい環境だと感じることができます。
●大洞印刷株式会社様概要
会社名:大洞印刷株式会社
本社工場:岐阜県本巣市下真桑290番1
事業内容:キャラクターグッズ・紙器・パッケージの企画・製作、インターネット印刷通販、Web to Printシステム構築
HP:https://www.obora-pri.co.jp/
1932年の創業以降、活版印刷、バックカーボン印刷、ビジネスフォーム印刷で高度経済成長下の企業を支え、そこからは特殊印刷、加工に特化、クリアファイルや圧着ハガキ、販促ツールなど、多様な印刷物をご提供されていきます。
そして、蓄積されたノウハウをもとにデジタル印刷分野へ参入。また、IT基盤を融合させながら、新たな印刷価値の創造を続けていらっしゃいます。
私たちは大洞印刷株式会社様のお話をお伺いするたび、たくさんの刺激をいただいております。
2.作業現場での課題感、そしてジュトクと共に新商品開発へ
今回、大洞印刷株式会社様にお伺いし、ジュトクの作業帽子を導入いただいたきっかけなど、多くのお話をお聞きしてまいりました。
お話をお聞かせいただいたのは、取締役 製造本部長の清水様、製造部 製造管理課チーフの後藤様です。
ジュトク
「本日はよろしくお願いいたします。まず、大洞印刷様の作業環境についてお教えいただければと思います。印刷工場では何名くらいの方が、どのような環境で作業されていらっしゃるのでしょうか。暑さ、寒さ、汚れやすさ、などあればお教えください。」
清水様
「弊社では、グッズ系(トレーディングカード、アクリルキーホルダーなど)、クリアファイル、パッケージなどの製造・印刷を、本社含め合計3つの工場で行っています。人数規模的には、本社が約60名(工場部門は約40名)、岐阜工場は約30名、大野工場は約10名となるので、全体で約100名(工場部門は約80名)となります。印刷工場内については、品質管理として温度や湿度を一定に保つことが重要になるので、季節問わず作業環境はかわりません。ただ作業者毎に、個人の体感、または作業内容によって夏の暑さや湿気の感じ方は変わるのではないでしょうか。他、汚れやすさという面から言うと、インキを使う印刷工程の作業者については、インキ汚れが作業服に付着するなど汚れやすい環境にはあります。」
ジュトク
「そのような作業環境の中、今まではどのような作業帽子、ユニフォームを使っていらっしゃったかお教えください。」
清水様
「まずユニフォームについてですが、以前は半袖・長袖の2種類を用意していて、どちらを着用してもOKとしていました。ただし現在は、体毛落下防止の観点から、長袖着用をルールとしています。」
ジュトク
「夏場など、長袖着用を嫌がる従業員さんはいらっしゃいませんか?」
清水様
「いますね。しかしながら体毛落下防止対策は徹底しています。実は作業帽子についても、この体毛落下防止対策のため、使用の仕方を変えていきました。」
ジュトク
「作業帽子の使用の仕方が変わっていった点、詳しく教えていただけますでしょうか?」
清水様
「帽子については、18年以上前は無着帽の状態でした。そこから【キャップタイプ】の作業帽子を導入しました。ただ、ひさしが長くて作業の邪魔になる、だから被りたくない、などの声が多くなり、作業者によって作業帽子の被り方が一定にならない状況になりました。前後を逆にして被る、浅く被るなど、あまりよい状態ではありませんでした。」
ジュトク
「帽子のひさしが長いことが視界を妨げてしまい、作業者の方のストレスになってしまう、というお声はよくお聞きします。」
清水様
「そこから、いろいろな作業帽子を試していきました。そのような中、お客様からのご要望もあり、毛髪落下防止に役立つ、髪をまとめて入れることができるフード付きの作業帽子にたどり着きました。その後、そのフード付きの帽子もいくつか試していきました。」
後藤様
「最終的に使っていたものは、インターネットで探したり、カタログを見たりして、8つほどに絞り込み、サンプルを取り寄せて社内で確認して決めていったものになります。ユニフォームの色に合わせた黒色の帽子を採用しました。」
清水様
「採用した、髪をまとめて入れることができる黒色の作業帽子は、髪の毛が長い・短い、男性・女性、社員・パートさん、など関係なく、全従業員に着帽いただくことにしました。」
ジュトク
「ただ、それらの作業帽子を使われていく中で、課題が発生したとお聞きしています。それはどのような課題だったのでしょうか?」
後藤様
「毛髪落下防止については問題なく機能してくれているのですが、被っている際の使用感について、作業者から多くの不満があがってきました。
例えば、【被っていると、帽子の位置がずれてくる。特に下を向いて作業することが多い現場だと、ずれが頻繁に起こりストレスを感じる】、【メガネをかけて、この帽子をかぶると、耳の部分が痛くなる】、【耳の部分を覆うように被っているのだけれど、周りの音が聞こえづらくなる】、【ひさしが長くて視界が遮られて作業に支障がある】、【蒸れる】などです。」
ジュトク
「被っている皆様にとって、かなりストレスを感じる問題ですよね。今年(2024年)の5月ごろ大洞印刷様にお伺いし、そのお話をお聞きしました。これはぜひお力になりたいと考え、ジュトクから、新しい作業帽子の開発をご提案させていただきました。」
後藤様
「そうでしたね。作業帽子を買う場合、カタログに掲載されている帽子の中から選ぶのが当たり前だと思っていました。ジュトクさんから、課題解決につながる作業帽子の開発のご提案をいただいて、そんな進め方をしてくれるのだという驚きと同時に、とてもありがたいと感じました。今まで作業帽子をインターネットやカタログなどで探す場合、その帽子が自分たちの目的にあっているのかどうかわからない部分があったのですが、ジュトクさんのように、一緒になって課題解決をしていただけるというのは、自分にとってよい相談パートナーを見つけることができた、と嬉しく思っています。」
清水様
「私たちは、【物売りからコト売りへのシフト】という課題解決型のサービスを目指していますが、今回ジュトクさんから受けたご提案と結果は、まさにこの形でした。」
ジュトク
「嬉しいお言葉、ありがとうございます!そして、ジュトクでは大洞印刷様のお声をもとに、新しい帽子の開発を行っていきました。試作品を何度も作成し、ジュトク社内でも試行錯誤を重ねていきました。そして数か月後、完成した新しい商品がNewセミフード型作業帽子でした。」
●Newセミフード型作業帽子
Newセミフード型作業帽子の内容は下記の記事でも詳しくご紹介しております!
3.新たな作業帽子導入後の感想
ジュトク
「新商品のNewセミフード型作業帽子を大洞印刷様でご購入いただきました。どのような現場で、どのような方たちに使っていただけているのでしょうか?」
清水様
「工場勤務している作業者には全員(社員・パートさん)に使用してもらっていますよ。」
ジュトク
「以前の作業帽子では、帽子の着用感について様々な課題が発生していました。Newセミフード型作業帽子を導入いただいた後、課題は解決されましたでしょうか?」
後藤様
「新しい作業帽子を導入してまだ1か月程度ということもあり、使用感はこれから確認していく段階ではありますが、現時点では、以前出ていた着用感の不満は出てきていませんね。メガネをかけて帽子を被っても耳の部分が痛くない、帽子がずれることもない、と言った声が聞こえ始めています。」
ジュトク
「ありがとうございます。やはり被っていただく方が快適に使用いただけることが大切ですね。」
清水様
「そうですね。無理やり被ってもらう形だと、その状況は長く続きません。作業者にとって、【この帽子はいいな、被りやすいな】と自ら選んで被ってくれるようになることが大切だと思います。」
ジュトク
「実際にこの作業帽子を使用いただいている製造部大橋様から使用感についてお伺いしました。大橋様、新しい作業帽子はいかがですか?」
大橋様
「帽子がズレにくいことがいいですね。どうしても下向きで作業することが多いので、ズレにくいことは助かります。あと、被る際に、とても被りやすい帽子だなと感じています。耳も痛くなりません。以前の帽子より重さも軽くなったのではないでしょうか。」
4.他社さまへのアドバイス
ジュトク
「ジュトクでは【働く人にとって快適な帽子を使っていただく】想いを持ち、日本の作業現場を快適にすることを事業ドメインのひとつとして活動しております。大洞印刷様において、作業現場、従業員の方の快適さ、について、どのようなお考えをお持ちでしょうか?」
清水様
「【快適さ】という部分でいうと、10人が10人とも快適だと思える環境を作ることは難しいと考えます。なぜなら暑さ寒さの感じ方などは個人差があるからです。ですので、7~8割の人が快適と感じる環境づくりを目指していくことがよいのではないでしょうか。また、暑さ寒さ、湿度など以外に「騒音対策」についても必要になります。機械の稼働音など発生していますが、なるべく作業者が音に悩まされることがない環境を構築したいです。もちろん安全対策も重視しています。様々な機械や設備を導入することで、誰でも安全に、快適に作業できるような環境が必要になると考えています。」
ジュトク
「従業員の皆様が快適に作業されていることは、これから御社で働きたいと考える人にとっても良いことだと思います。そのようなリクルート活動への影響について、何かございますか?」
清水様
「今後の私たちの作業環境については、様々な方面から考えています。そのうちのひとつとして【多能工化】があります。スキルによらず、誰もが同じ仕事ができるような環境(スキルレスな作業現場)を構築することで、人材面で柔軟な対応が可能になってきます。入社して間もないパートさんでも様々な業務に対応できる、部署間異動が容易にできる、などのメリットが会社として得られます。また、従業員にとっても働きやすい環境となっていくと思います。」
ジュトク
「それはこれから大洞印刷様で働きたいと考える方たちにとってもよいことですね。」
後藤様
「他には、たとえばユニフォームなどに力を入れること(デザイン性がある、ストレッチがきいていて動きやすい、など)で、若い方でも【この会社で働いてみたい】と思ってもらえる状況を作り上げることができるとも考えています。これからも作業現場の声を聞きつつ、機能性とデザイン性を重視して、ユニフォームを検討していきたいと思います。」
※ジュトクより補足※
現在の大洞印刷様のユニフォームは、上下黒で統一。上は長袖のポロシャツ。異物混入防止のため、ポケットはなるべく少ないものを採用。ポケット内に入れていい物は会社から支給しているボールペンと、私物の携帯電話(スマートフォン)のみ、と徹底している。
ズボンについては動きやすさを重視してストレッチ感が効いたものを採用している。
ジュトク
「これから作業帽子について導入を考えていらっしゃる会社様などに、何かアドバイスをいただけないでしょうか。」
清水様
「【なぜ作業帽子を導入するのか】という目的を全社員で共有することが必要です。その上で、何を重要視して選ぶのかをしぼりこんでいく。一部社員だけでなく、全社員で、ということが肝ですね。やはり全員が同じ方向を向いていないと、いざ作業帽子を導入したときに、着用してもらえない、正しい使い方をしてくれない、という状況になってしまうのではないでしょうか。」
後藤様
「今まで発生した事例(品質事故など含む)も共有しておくことも必要ですね。」
ジュトク
「今までの課題感などを社員全員で共有していると、今後使用する作業帽子を検討するうえで、何を重要視すべきか(どんな機能を必要とするのか)、という部分のコンセンサスも得やすくなると思います。大切なことですよね。」
5.今後ジュトクに期待すること
ジュトク
「最後のパートとなります。大洞印刷様は経営理念として【CHANGE CHALLENGE CREATIVE / We create the difference】を掲げ、新しい違いを創造することで、クライアントと社会も色鮮やかな未来に貢献すること、を目指されていらっしゃいますね。私たちジュトクも、「作業現場を快適に」を含めた3つの社会課題に向き合い、解決への道を切り開いていきたいと考え、事業を進めております。これからのジュトクにつきまして、期待していることなどあれば、お教えいただけないでしょうか?」
清水様
「まず私たちに納品していただいたNewセミフード型作業帽子のことからお話しますと、色は3色展開(ネイビー、グレー、ベージュ)とのことですが、もっとたくさんのカラーバリエーションがあるとうれしいです。ツートンカラーなどもあったらおしゃれですね。ユニフォームと合わせてコーディネートできる作業帽子だとさらにうれしいです。また、帽子を被り、マスクをした状態だと、作業者が誰なのか判別がつかなくなると、コロナ禍の時に感じました。各作業者の名前を、この帽子にも名入れできるようになるとうれしいです。」
後藤様
「ユニフォームの取り扱いもしていると聞いていますので、今後考える新しいユニフォーム像について相談させていただいて、次期ユニフォームを一緒に考えていきたいです。」
清水様
「これからも新たな課題が発生してくると思うので、それらに柔軟に迅速に対応いただけると大変ありがたいですね。」
ジュトク
「ありがとうございました。今後とも大洞印刷様はじめ、皆さまのお役にたてるよう活動してまいります!」
6.まとめ
大洞印刷株式会社様ではNewセミフード型作業帽子をご使用いただくことで、毛髪落下防止の機能は保ちつつ、作業者の方にも「快適に使用できる」と評価をいただいております。
「帽子がズレること」「耳のあたりが痛くなること」などが、作業帽子を被るうえでストレスになるという現場の方の声を知ることができたことは、私たちにとってよい経験でした。
そして、そちらを解決する商品を開発することができたこと、とてもうれしく思っています。
今後の企業活動において、作業環境を改善していくことは、現場のモチベーションアップにつながるだけでなく、品質対策にもなります。
ジュトクでは皆さまのお話をお伺いし、一緒に課題と向き合います。
ときには大洞印刷様の例のように、一緒に新商品を開発することもできる、それがジュトクの「メーカー」としての強みでもあります。
ぜひご相談ください。
今回は大洞印刷株式会社様にご協力いただき、お客様のお声をご紹介いたしました。
大洞印刷株式会社様、まことにありがとうございました。
日本の作業現場を快適にしたい、そうすることで皆さまの課題解決のお役に立ちたい、そんな想いを持ち、作業帽子を制作しております。
お困りごとなどございましたら、ぜひご相談いただければと思います。
お問い合わせはこちらまで。