作業帽子の見直しでヒヤリハット減少?ー製造業での安全委員会の議題にお悩みの方におすすめー

製造現場において安全に関わる皆さまの中には、事業所において「安全委員会」に所属されている方もいらっしゃるかと思います。労災事故ゼロを目指し、KY活動なども行いながら、事故の発生を未然に防ぐ、とても大切です。しかし、毎月開催される労働安全衛生法における安全委員会の意義と、議題選びに悩むという現実があるのは、私たちも多くのお客様とお話している中で感じています。
この記事では、この「安全委員会」の制度、そして背景を整理した上で、身近なテーマとなりうる作業帽子を議題として取り上げる効果について、ご紹介していきます。重大な1件の事故の背景には、怪我に繋がりそうな「ヒヤッとした」「ハッとした」事例やできごとが300件潜んでいると言われています。そのようなヒヤリハットの減少にもつなげていく活動の参考になれば幸いです。

目次:
1.法令に基づく安全委員会の設置とその役割
2.現場の声から考えるヒヤリハットの実情
3.作業帽子を安全委員会の議題にする理由とは?
4.安全委員会での議題として使える「作業帽子チェックリスト」
5.製造現場に合った作業帽子の選び方と工夫
6.社内での安全文化を育てよう
7.まとめ

1.法令に基づく安全委員会の設置とその役割

安全委員会は労働安全衛生法17条により、一定の業種及び規模の事業場ごとに設置することが事業者に義務付けられています。

参考:https://anzeninfo.mhlw.go.jp/yougo/yougo41_1.html

安全委員会を設置しなければいけない業種及び規模の事業場は下記になります。

業種規模(常時使用する労働者数)
林業、鉱業、建設業、製造業(木材・木製品製造業、化学工業、鉄鋼業、金属製品製造業、輸送用機械器具製造業)、運送業(道路貨物運送業、港湾運送業)、自動車整備業、機械修理業、清掃業50人以上
製造業(上記以外の製造業)、運送業(上記以外の運送業)、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、各種商品卸売業、家具・建具・じゅう器等卸売業、各種商品小売業、家具・建具・じゅう器小売業、燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業100人以上

※常時使用する労働者が50人未満の場合、安全委員会の設置義務はありません。しかし、その場合でも、労働者に安全、衛生に関する意見を聴く機会は設けなければなりません(安衛則23条の2)

安全委員会では下記の事項を調査審議する必要があります(事業者はそのために安全委員会を設けなければなりません)
・労働者の危険を防止するための基本となるべき対策に関すること。
・労働災害の原因及び再発防止策で、安全に係るものに関すること。
・前2つに掲げるもののほか、労働者の危険の防止に関する重要事項に関すること。
(労働者の危険の防止に関する重要事項には、「安全に関する規定の作成に関すること」「安全教育の実施計画の作成に関すること」など5つの項目が含まれています)

また安全委員会は毎月1回以上開催するようにしなければなりません(労働安全衛生規則第23条)。
https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-1-1h2-0.htm#2-23-1

そして委員会で審議した内容については、その事業者で働く人たち(従業員)に周知しなくてはなりません。周知方法としては、「常時各作業場の見やすい場所に掲示又は備え付ける」、「書面を交付する」、「磁気テープ、磁気ディスク等に記録、各作業場に常時記録内容を確認できる機器を設置する」等があります。

安全委員会の目的

この安全委員会の仕組みを通じて、経営側(事業者側)と労働者側が一体となって「働く人の危険・健康障害を防止するための基本となるべき対策」について、調査・審議(意見交換)を行うことが目的となります。

そのため、安全委員会には、経営側、労働者側の双方が構成員になることが求められています。

<安全委員会の構成員>
■議長(双方の間に立つ)
・統括安全衛生管理者又は統括安全衛生管理者以外で、事業場で事業を統括管理する者もしくはこれに準じる物のうちから事業者が指名した者を1人
■経営側
・安全管理者のうちから事業者が指名した者を1人以上
■労働者側
・事業場の労働者で、安全に関し経験を有する者のうちから事業者が指名した者を1人以上
・他、労働者(安全委員の半数以上は労働者となるように事業者が指名する)

安全委員会が形骸化していませんか?

安全委員会は、一定の業種で一定の規模以上の事業所には設置が法的に義務付けられています。毎月1回以上の開催、そして審議内容の周知も必要です。
ただ、逆を言えば「設置し、開催し、審議内容を周知していれば」義務は果たしてしまう、ともなります。
安全委員会が形骸化し、委員も「毎回参加しているだけ」「話すことがない」という状態になり、労働者に周知する内容も「過去事故の反省など定型的なもの」ばかりになっても、おかしくはありません。

このような状況に貴社は陥っていませんか?
もし少しでも当てはまる要素があるようでしたら、ぜひこの先も読み進めてください。

定期的にテーマを変えて現場での安全意識を刷新する、という観点から、「作業帽子の使い方・選び方・見直し」を安全委員会の議題として取り上げるためのポイントをご紹介していきます。

2.現場の声から考えるヒヤリハットの実情

まず、製造業の現場において発生することが多い「ヒヤリハット」事例から焦点を当てていきます。作業帽子は頭部を守る保護具でもあります。頭部に関係するヒヤリハット事例はどのようなものがあるのか、考えていきましょう。

ヒヤリハットとは?

「ヒヤリハット」とは、重大事故には至らなかったものの、あと一歩で事故につながる可能性のあった出来事を指します。
この記事をお読みいただいている製造業の安全委員会の皆様にはよく知られた内容とはなりますが、有名なハインリッヒの法則では、下記の図のように示されています。

厚生労働省が運営する「職場のあんぜんサイト」の下記ページでは、様々な場面で発生するヒヤリハット事例がイラスト付きで紹介されています。
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/hiyari/anrdh00.html

上記にはかなり細かいシチュエーションも例として挙げてありますので、より現場目線でヒヤリハットを考えることが出来ます。
たとえば、「転倒」の例として、
<床面とエレベーターの「かご」の間の段差に引っ掛かり、引き出そうとしていた台車が転倒した>というヒヤリハット事例が掲載されていました。
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/hiyari/hiy_0345.html

他にも、製造業においては、裾などの巻き込み・器具落下・ライン上での衝突・転倒など、わずかなズレや意識のゆるみが重大事故に直結することも考えられます。

この「わずかなズレ」と「意識のゆるみ」について、製造業においては作業工程の見直し、機械のメンテナンスなどについては安全委員会でも取り上げられることが多い議題とはなるかと思います。
ただ、より現場目線に立つと、もう1つ見えてくる議題があります。

それは作業帽子を含む、作業者が身に着けているものがもたらす影響について、です。

作業者のちょっとした違和感がヒヤリハットにつながる

私たちは製造業に携わる多くの皆様とお話しておりますが、実際にこのような声をお聞きすることがありました。

・今まで使っていた作業帽子が少し大きくて、作業中にずれてしまい視界が遮られた。
・キャップタイプの作業帽子を使っていたが、庇の部分が大きくて前が見づらかった。
・暑くて空調が効きづらい現場で、汗が帽子から垂れてきて目に入った
・髪を入れるフードタイプの帽子を使っていたが、ゴム部分の締め付けが強くて耳のあたりが痛くなり、つらかった。
・衛生帽子をかぶっているが、周りからの声が聞こえづらい。

これらひとつひとつは、作業者が感じる「ちょっとした不具合・違和感」です。
ただ、身に着けているものに感じる違和感は、作業全体における違和感、そして事故に直結します。
たとえば、上記の最初の例「今まで使っていた作業帽子が少し大きくて、作業中にずれてしまい視界が遮られた。」によって、機械の危険な場所に触れてしまい、大けが、なども考えられます。

ぜひ現場の声をヒアリングする際は、身に着けるものについてもヒアリングしてみてはいかがでしょうか。

3.作業帽子を安全委員会の議題にする理由とは?

前パートでは、現場からの声をヒアリングして、身に着けるものや道具などについて安全委員会の議題にしてみること、をお勧めさせていただきました。
このパートでは「作業帽子」を議題にすることについてご紹介していきます。

なぜ帽子なのか?

頭は人体の中でも非常に重要な部位です。もし頭部に外的衝撃を受ければ、重篤な障害につながるリスクがあります。
そして、労働災害における「転倒リスク」が年々増加しているという事実もあります。

※下記記事で転倒リスクについてご紹介しております。
「転倒=大ケガ」を防ぐ!作業現場で使える”かぶる労災対策”とは?ーヘルメットを被るほどではないけれど頭部保護が必要な現場でー

現場によってはヘルメットを含む保護帽の着用義務がある場所もありますが、転倒はどこでも発生しうる事故です。
常に被る「ユニフォームとしての作業帽子」でも対策することで、転倒リスクは軽減することが可能です。
他にも、視界確保の問題、音の聞こえ方の問題、作業者の疲労度の問題など、じつは帽子に関係していることが多くあります。
作業帽子の状態・使い方を議題にすることで、「今まで当たり前だったが放置していた様々なこと」を浮かび上がらせ、ヒヤリハットを減らすきっかけになります。

安全委員会で作業帽子を取り上げることで得られるメリット

なぜ帽子を取り上げるのか、という部分は前段でご紹介いたしました。
ただ「安全委員会で作業帽子を取り上げることで得られるメリット」がないと、他の委員の方からストップがかかってしまうかもしれません。
こちらでは、作業帽子を取り上げることで得られるメリット、そして派生していく事柄、についてご紹介していきます。

まずは、
① 日常性ゆえの忘れがちな視点を意識できるようになる
です。

作業帽子、作業着は、社内の規定として「かぶるべき物」「着用すべき物」ではありますが、それがゆえに、身に着けている=問題ない、という意識で済まされてしまう場合が多いです。
また「会社で決められたものだから」という考えは、(ある意味大切なことでもありますが)それを使っていれば問題ない、という意識にも繋がります。
作業帽子で言えば、「この帽子は前が見えづらいけれど、まあ仕方ないか」「重くて肩がこるけれど、まあ仕方ないか」など、作業者が自分で考えることを放棄してしまう、つまりは安全性について考えなくなってしまう、という恐れもあります。
安全委員会で「作業帽子の使い方・状態」について見直す議題を正式に設定することで、現場における「日常性ゆえに無意識になってしまうリスク」を顕在化することにつながります。

② 装備品として作業帽子が持つ安全性によりヒヤリハットを防ぐ

製造ラインでは、作業者の頭部が機械の稼働部・搬送ライン・天井構造などと近い位置にあることがあります。
作業帽子を適切に選定、着用していくことは、転倒・衝突・落下物から頭部損傷を守るファーストアクションともなります。
作業帽子を見直すこと、それはヒヤリハットを未然に防ぐ具体的な対策と成り得ます。

③ 現場のコミュニケーション活性化にもつながる

安全委員会は、「経営側と労働者側が一体となって現場を改善する場」です。
作業帽子という“誰もが毎日使う身近なアイテム”を議題にすることで、参加者(作業者・現場リーダー・安全担当者など)が具体的な使用感・改善点・要望を共有しやすくなります。これにより、現場からの意見を拾うきっかけになり、次の改善につながるアクションを引き出しやすくなります。
現場においては、安全委員会に自分達の意見を伝えることで「より快適・安全な」作業環境を得られることに繋がるため、多くの意見が出るようになる、つまりはコミュニケーションが活性化していくという効果が得られます。

④ 議題としても扱いやすく、実践しやすい

安全委員会での議題を選ぶ際、「大きな設備改修」や「コストがかかる安全管理システムの導入」などは、実行への難易度も高く、取り上げることに二の足を踏んでしまうこともあるのではないでしょうか。
その点、作業帽子の見直し、は、比較的スモールスタートでも実施ができます。
よって、会議の議題化に対するハードルが低く、安全委員会で行われた議論を現場アクションに落とし込みやすいというメリットがあります。

このように安全委員会で作業帽子を取り上げることによって得られることは、直接的なもの、間接的なもの含め、多くあります。
ぜひ議題として取り上げてみてはいかがでしょうか?

4.安全委員会での議題として使える「作業帽子チェックリスト」

実際に安全委員会の議題として使っていただける「作業帽子チェックリスト」の項目をご紹介していきます。このチェックリストを議題として取り上げ、安全委員会で議論していくことで、それぞれの製造現場に即した作業帽子を選んでいく、そのような流れを想定しています。

作業帽子チェックリスト(議題項目)

① 種類・仕様の適合性

・現場作業に応じた帽子の種類を選定しているか(例:頭部保護タイプ・毛髪落下防止タイプ・通常作業タイプなど)
・作業エリアの危険要因(落下物・可動機械・搬送ラインなど)を踏まえた保護性能を備えているか
・夏場・冬場・温度・湿度など、環境条件に応じた仕様となっているか

ポイント!…作業帽子を選定するうえで一番大切な項目です。現状使用している作業帽子が、そもそも現場に合っているのか確認しましょう。

② 材質・構造

・作業現場で必要な機能を持っているか(制電・防塵など)
・作業者が着用して快適かどうか(汗止め・消臭・サイズ調整のしやすさ・メッシュ構造など)
・メンテナンスのしやすさ(インナーメット等を使っている場合、帽子へのセットのしやすさ・洗濯の仕方など)

ポイント!…現場における必要条件、使用者における十分条件、双方の視点からチェックすることが必要です。

③ 装着状況・フィット感

・使用者は自分の頭に対して帽子のサイズ・フィットを確認しているか
・被ったときにズレ・ぐらつきはないか
・(ある場合)固定バンドやあご紐が適切に使われているか

ポイント!…適切な作業帽子を使っていたとしても、各人にとってサイズ等があっていない、適切な被り方をしていない状況が続いていると、いざというときに帽子が脱げてしまい、事故を未然に防いではくれません。

④ 交換・更新のタイミング

・作業帽子の交換タイミングを決めているか(使用年数?劣化状況?)
・作業帽子の劣化状況を確認する方法があるか(使用者の申し出を待つ?経営側でチェックするタイミングを持つ?)

ポイント!…作業帽子は使い方・メンテナンス状況によって耐用期間が変わってきます。一概に●年持つ、とは言いづらいアイテムです。ただ、劣化状況を放置すると、頭部保護の観点からは機能を果たせなくなる可能性があります。定期的に作業帽子のチェックを行うタイミングを設定することをおすすめします。

⑤ 現場からの声・改善提案

・作業者が「蒸れる」「軽量化してほしい」「視界が狭い」などの意見を出す場があるか
・安全委員会で、そのような作業者からの声を集め、次回の仕様検討・作業帽子の発注時に反映できる体制はあるか

ポイント!・・・どのような作業帽子がよいのか、その答えは作業現場にあります。ぜひそう言った声を吸い上げ、意見を蓄積できる体制を整えておくことをお勧めします。わたしたちのような作業帽子メーカーも現場からの意見を必要としています。ぜひお教えください。

⑥ 教育・意識喚起

・作業帽子の適切な被り方、使用方法について、作業現場で啓発しているか、また現状をチェックできているか
・安全委員会でチェック結果、改善結果を共有し、その内容を現場にフィードバックできているか

ポイント!…PDCAサイクルを回していくことが重要です。現場で啓発し、結果、どのような状況になっているのか(改善されたのか)、また何か新たな課題は生まれていないか、など、現場と会議体を連結させて、よい方向に進んでいきましょう。

上記はあくまで参考となりますが、6つのチェックリスト(議題)を紹介させていただきました。1回の安全委員会ではすべてを網羅するには時間が足りないかもしれません。複数回にわたって開催するなど、集中的に進めていくことをお勧めします。

安全委員会での議題進行のポイント

ポイントは、いかにして結果を共有し、改善状況を「見える化」して現場のモチベーションを高めていくか、です。
会議だけの話になってしまっては、結果につながりません。

例えば、下記のように進めていくことはいかがでしょうか。

・会議冒頭で「最近発生した、発生しかけたヒヤリハット事例(頭部に関係するもの)」を取り上げ、作業帽子が関係していた可能性を皆で議論し、共有していく。

・上記でご紹介したチェックリストに基づいて、各現場、各ラインから報告を募る。

・「改善すべき点」「そのためのアクション」「担当者」「期限」を明確にして、次回会議に引き継ぐ。

そのようにしてサイクルを回して、結果を出していきましょう。そしてそこで得られた結果は、必ず現場に掲示するなどをして共有し、現場と一体となって改善した、そのように貴社全体を巻き込んでいきましょう!

5.製造現場に合った作業帽子の選び方と工夫

製造業の現場に合った作業帽子を選ぶためには、まずは各現場においての安全配慮ポイントを踏まえていく必要があります。
このパートでは製造業の特性、たとえばライン作業、機械作業、搬送作業がある、また高温多湿環境になることもある、などを踏まえて、作業帽子の選び方と使い方の工夫についてご紹介していきます。

製造現場での安全配慮ポイント

安全配慮ポイント、そこでの対策方法などをご紹介します。

● 落下物・巻き込み防止
製造ラインでは工具・部品・金属片などの落下が頭部損傷の原因になり得ます。帽子の材質(衝撃吸収が可能かどうか)・帽体の形状(突起物の直撃を防ぐことができるかどうか)を確認しましょう。

●段取り時の作業スペース対応
段取り時には機械内の狭いスペースに作業者が入っていくなどが考えられます。作業帽子自体の高さ、大きさ、庇の長さなどで作業性が悪くなる可能性もあります。また機械内での頭部衝突、こすれによる裂傷などの対策も必要です。適切に頭部を保護できる帽子を選択しましょう。

●高温・湿度環境対応
夏場・熱処理エリア・ボイラー管近辺などでは、帽子内部の通気・汗止め・軽量化が重要な検討ポイントにもなります。蒸れ・滑りやすさがヒヤリハットにつながる場合がありますので注意が必要です。

●寒冷・防塵環境対応
冬場の冷気・粉塵飛散エリアでは、防寒仕様の帽子(耳当て付き、保温材入り)や、防塵カバー付きタイプもあります。ただし、視界・被り心地・作業動線を妨げない配慮が必要です。

●制服・作業服との統一感と機能性
製造現場では作業服・安全靴・手袋等との組み合わせで帽子を使っていくことが多いです。作業帽子の色・デザインを統一することで視認性・安全意識を高める効果があります。また、反射材付き・明るい色の帽子に変更することで夜勤・薄暗い作業場での頭部保護効果を高める工夫も可能です。

●メンテナンス・交換サイクルの設定
帽子はユニフォーム類に比べてメンテナンスがおろそかになりがちです。ですが、作業帽子も定期的な点検・清掃・交換が必要です。例えば、汗止め部材の劣化、バンドの緩み、帽体のひび割れなどを見落とさないために、使用開始日からの経過年数を記録し、所定の年数で「交換時期」を設けていくことをお勧めします。

選定時のチェックリスト(購入・更新時)

いざ、作業帽子の選定(購入・更新時)にチェックしておきたい項目をご紹介します。

  • 対象作業に応じた「保護性能(飛来落下・衝撃・巻き込み防止)適合」の確認。
  • 頭囲サイズ・アジャスター機能・固定ベルトの仕様など確認。
  • 内装材・汗止めバンド・通気性(夏季用)、防寒ライナー(冬季用)有無など確認。
  • 色・視認性(反射材/高視認カラー)・社規定との整合性を確認
  • 使用者の声を収集(「被っていて疲れる」「重い」「蒸れる」「視界が狭い」など)→現場作業者に合った改良案をヒアリングしておく。
  • 予備品・交換部材(バンド・ライナー)を調達できるかの確認。
  • 購入後の導入教育(正しい被り方・アジャスター調整など)を実施できるよう、メーカーに確認。

上記は一例になります。参考にしていただければ幸いです。

ジュトクのオリジナル作業帽子のラインナップは下記からご確認いただけます。
https://sagyouboushi.com/original-production-item/

上記ラインナップにとどまらないご要望がございましたら、ぜひお問合せいただければと思います。ご要望に沿ったご提案をさせていただきます。
お問合せはこちらからお願いいたします。

6.社内での安全文化を育てよう

安全委員会で「作業帽子の見直し」を議題として設定し、それを活かしていくためには単発のチェックで終わらせるのではなく、社内の安全文化として育てていくことが必要です。

現場からの声を反映する仕組みを作る

安全委員会で議題として設定することは、現場作業者の声を拾う良い機会となります。
作業帽子について「重くて疲れる」「サイズが合っていない」「だいぶ古くなってきている」などの声をアンケート形式で、一定期間ごとに収集してみましょう。
定期的に安全委員会で取り上げることもでき、改善活動のよいサイクルを構築できます。

情報の見える化・共有化するためのポイント

チェックリストの結果や改善実施状況を工場内掲示版、またはデジタルモニターなどで表示しましょう。
また「作業帽子改善月間」「帽子しっかり被ろうチャレンジ」など、作業現場での意識喚起キャンペーンを展開していくこともおすすめです。そこから「改善アイディア大賞」など、現場が参加できるイベントに発展させていくこともよいですね。

小さな改善が安全意識向上につながることを実感してもらう

作業帽子という身近なテーマを入り口として、他の保護具やユニフォーム、または作業環境(照明の明るさ・通路の広さ・障害物の有無)のチェックなどにも、見直しの意識を広げることが出来ます。このように「安全を意識することは、特別な活動ではなく日常の中にあるものである」という文化が社内に根付いていくと、ヒヤリハットの対策・減少にもつながっていきます。

7.まとめ

製造業における安全委員会。毎月の議題設定にお困りの方に向けて、「作業帽子の見直し」を議題に加えていくこと、そこからの広がりをご紹介してまいりました。
製造業の現場においては、日常の作業がルーティーン化しがちであるという側面もございます。そこには「小さなズレが大きなリスクにつながる」という問題が潜んでいます。
今回ご紹介させていただいたように、法令で定められている安全委員会の場を活用し、「作業帽子の使い方・選び方・見直し」を議題に取り上げることは、ヒヤリハットを減らし、現場での安全意識を底上げする有効な手法となります。
今回の記事が、安全委員会での「今月の議題」にすぐ使えるようなヒントになっていれば幸いです。まず、作業帽子のチェックリストを現場に回し、作業者の声を聞くところから開始をし、次回の安全委員会で議論を深めてみてはいかがでしょうか。

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